暗証番号の入力やセキュリティカードを所持する必要がなく、専用機器の購入も不要で、導入の敷居が低い顔認証システムですが、なりすましや不正利用をどのように防いでいるのでしょうか。ここからはなりすまし防止のために導入されている具体的な技術やシステムをご紹介します。
・2要素認証を導入してなりすまし防止を強化した製品
システムに登録した顔写真や正面から撮影した写真などをかざすことで、本人以外でも認証できてしまうケースを防止するため、2要素認証、すなわち複数の認証動作を組み合わせ、精度を高めた製品が開発されています。
・ユーザー認証と合わせた2要素認証
端末やアプリケーションの起動時に、従来行ってきたユーザーIDによる認証と顔認証を連携して利用します。パスワード入力部分に顔認証を使用することで、ユーザーは特に煩雑さを感じることなく認証を実現可能です。
・能動的にジェスチャーを指示して生体認証を行う
認証画面上でジェスチャーを指示し、なりすましを防ぐ顔認証システムもあります。一方向からだけではなく指定された角度で顔認証を行ったり、ジェスチャーをしたりすることは、写真では不可能です。この仕組みによって、人物の偽装をほぼ確実に防ぐことが可能となります。ジェスチャーを行うことによる煩雑さはあるものの、認証自体は高速で、専用のカメラが必要ないこともメリットのひとつです。