前回は顔認証技術の歴史について記載をしましたが、今回は顔認証技術の進化について記載をします。
新型コロナウイルス感染症の拡大によって、マスクの着用が必要になる世の中となりました。
そこで顔認証の分野ではマスク着用の際の認証精度の向上が急務となりました。2020年7月に米国立標準技術研究所(NIST)が発表したデータによるとマスクを着用しているときのエラー率は、アルゴリズムの性能によって5%~50%になっています。
マスク着用時の認証精度低下問題を解消するため、世界各国のエンジニアが新しい技術の開発に取り組みました。2021年の年明けには、アメリカ国土安全保障省科学技術局が、最新の顔認証技術によって、マスクをしている飛行機の搭乗客の顔はほぼ正確に識別できると発表しました。
約半年で急速に進化を遂げたことからも顔認証システムの世間からの需要が高くなっていることが伺えます。新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって急速に進化した顔認証の技術は、次第に防犯対策だけではなく、マスクを着用したままでの本人認証が必要となるさまざまなシーンで活用されることが増えています。
マスク以外にも眼鏡をかけた場合での認証が可能になっていることや、顔認証と同時に体温の測定もできることなど、進化を続ける顔認証の技術にこれからも目が離せません。